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鼻の病気と症状

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後鼻漏
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後鼻漏とは

鼻水が喉におりる症状で、鼻と喉の境目に粘液がへばりつくなどと表現されるものが後鼻漏と考えられます。
後鼻漏とは後ろに鼻が漏れると書きます。

後鼻漏による症状は、後鼻漏として鼻水が通過する鼻や喉に起こり、鼻の奥や喉の不快感、痰が付着する感じ、かゆい感じ、焼ける感じと様々な訴えがあります。
また後鼻漏のニオイで、いやなニオイや口臭と感じられる場合もあります。
一方で咳や声がれの様な症状が出る場合もあり、鼻水が前に出ないと、咳の原因が後鼻漏と気付かれない場合があり、注意が必要です。

後鼻漏のイメージイラスト

後鼻漏が起こる原因

通常鼻水は後鼻漏がない人でも1日1.5リットル産生され、鼻と副鼻腔の粘膜のせん毛という部分で鼻水は輸送されます。
鼻水1.5リットルのうち、半分は鼻の加湿に使用され、半分は飲み込んでしまいます。

後鼻漏が起こる原因は、病気により鼻水が通常より多くなる場合があげられます。
一方で鼻水が増えなくても、鼻や喉に鼻水が停滞しやすくなる場合も後鼻漏の原因になりえます。
具体的には、鼻水の中のムチンというねばねばした成分が増える場合や、鼻の粘膜のせん毛による鼻水の輸送機能が落ちる場合があげられます。

「鼻水が増えること」が原因

ほとんどの鼻水が出る病気が原因になり得ます。
具体的には、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)が最も多い原因で、かぜ症候群、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎などがあります。
また、鼻の中にできものがある場合、お子様で鼻の中に異物が存在する場合、頭の外傷で脳を包む髄液が鼻の中に漏れる場合も後鼻漏と認識されます。
さらに鼻と喉の境目に、生まれたときからの鼻咽頭嚢という管が残っていて、そこに感染を起こして粘液が出る、ソーンワルト症候群も後鼻漏の原因になります。

「鼻水が増えること以外」が原因

鼻水の粘りけが増える場合や、鼻水を輸送する機能が落ちる場合、鼻水が増えなくても、鼻水の粘りけが増える場合や、鼻水を輸送する機能が落ちる場合も後鼻漏の原因としてあげられます。
慢性的な鼻や副鼻腔の炎症がある場合がこれに当たりますが、一方で年齢を重ねるとともに鼻水の粘りけが増え、鼻から降りた鼻水を飲み込む回数が減り、後鼻漏と認識される場合があります。
さらに鼻や副鼻腔疾患と関係ない後鼻漏というのも存在し、その多くは原因の特定が出来ないことが少なくありません。

上咽頭炎について詳しく

後鼻漏の診断

後鼻漏を診断するには、後鼻漏の確認、原因となる病気の確認、どの部位が原因で、どの部位に症状が感じられるかを調べる必要があります。

口を開けて喉の壁に粘液状の物質が張り付いていることが確認できれば一番簡便ですが、鼻の中から内視鏡を用いて実際に後鼻漏が流れているかを確認し、どの部位に症状があるかを調べます。
また単純レントゲン検査やCTで副鼻腔に炎症があるかないかを調べます。

一方で鼻水の状態によって、ある程度の病気の鑑別は可能ですが、病気を確定するのに鼻水の細胞検査が有用です。
白血球の中の好中球が鼻水の中に多くあれば副鼻腔炎、白血球の中の好酸球が多くあればアレルギー性鼻炎が考えられます。
後鼻漏の診断イメージイラスト

後鼻漏の治療

後鼻漏の治療としては、鼻水の量を減らすこと、鼻水の粘りけを減らして鼻水を切れやすくすること、
鼻水を輸送する機能を回復させることが重要になります。

鼻水の量を減らす

鼻水を減らすには副鼻腔炎の場合はマクロライド系抗生剤が、アレルギー性鼻炎の場合は抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬が効果的とされています。
耳鼻咽喉科でよく行われるステロイドのネブライザーも鼻水を減らすことを期待できます。

鼻水の粘りけを減らして鼻水を切れやすくすること

鼻水の粘りけを減らすのに粘液溶解剤、去痰剤の経口投与が有効です。

鼻水を輸送する機能を回復させること

鼻水を輸送する機能の改善にはマクロライド系抗生剤や抗炎症剤、去痰剤の経口投与、生理食塩水ネブライザー、上顎洞洗浄が有効とされています。
慢性副鼻腔炎の程度が中等度から高度の場合、手術が必要になり、手術後もネブライザーや内服加療などの保存的治療を行います。
治療には慢性副鼻腔炎であれば少なくとも1ヶ月、長いと6ヶ月と長期にわたる場合もあるため、根気よく続ける必要があります。

上咽頭炎について詳しく

後鼻漏の予防

家庭で行えることは、加湿器を使って湿度を高めることや水分を多めにとることで、鼻水の水気を増やして、 鼻水を停滞しにくくするのに役立つと考えられます。

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