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鼻の病気と症状

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花粉症
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花粉症とは

花粉症とは、花粉に対して体に起こる異物反応です。
体の免疫反応が、花粉に過剰に反応して花粉症の症状が発生します。

「くしゃみ・鼻水・涙」がでるのは、体が花粉に反応し花粉を外に出そうとするために、 「くしゃみ」で吹き飛ばしたり、「鼻水・涙」で花粉を洗い流そうとしているためです。

「くしゃみ・鼻水・涙」の他にも「鼻づまり」や「目のかゆみ」「充血」などの症状が代表的ですが、「のどのかゆみ・咳・顔のほてり・湿疹・皮膚炎・消化不良・食欲不振」などの症状があらわれる場合もあります。

花粉症の原因となる植物としては、春頃の「スギ・ヒノキ」や秋頃の「ブタクサ」などが挙げられますが、 60種類の花粉によって花粉症が起こることが報告されています。
花粉症のイメージイラスト
主な花粉症原因植物の開花時期
主な花粉症原因植物の開花時期の表
木本の花粉凡例、草木の花粉凡例の数値
(社団法人日本アレルギー学会より参照)※関西の開花時期のみ掲載

花粉症の予防

花粉症にならないためにはどうすればよいか?というご質問をいただきますが、花粉になるべく接しないことが重要です。

 

しかしながら日常生活の中で飛散している花粉に接しないということはなかなか困難な事と思います。
まずは花粉症をご自身で予防できるセルフケアを心がけることが大切です。
セルフケアは症状を良くするものではありませんが、少しでも症状を軽くすることができると考えます。

お勧めのセルフケア

外出時
「マスク」や「めがね」を着用して、少しでも体内に花粉が入らないようにしましょう。
花粉症用の「マスク」では花粉が約1/6、花粉症用の「めがね」では花粉が1/4程度に減少できます。
帰宅時
外出から帰ったら、洋服に付いた花粉を払い落としてから屋内に入り、すぐに「手洗い」「洗顔」「うがい」をして花粉を洗い流しましょう。
日常生活
「ストレス」「睡眠不足」「飲みすぎ」「タバコ」は、鼻粘膜の状態を悪くしますので、花粉症の時期は抑えることが必要です。

花粉症の症状が出たら

花粉症の症状が出はじめた初期の段階でご来院いただくことをお勧めいたします。

 

初期の段階では、鼻粘膜にまだ炎症が進んでません。
この時期に治療を開始すると粘膜の炎症の進行を止めることができ、早く鼻の粘膜を正常な状態に戻し花粉症の重症化を防ぐことができます。

アレルギー性鼻炎症状の重症度分類

花粉症の治療

当院では、薬物治療・アレルゲン免疫療法・手術療法を行っております。
また、重症のスギ花粉症に有効な抗IgE抗体製剤治療も行っております。

薬物治療

【第二世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)】

アレルギー性鼻炎の原因物質であるヒスタミンの働きを抑える内服薬です。
また、マスト細胞(肥満細胞)からヒスタミンなどのアレルギー物質が遊離するのを抑制する作用もあります。
即効性がありアレルギー性鼻炎の症状がでている時に使用します。
特に「くしゃみ」「鼻水」に効果があります。
眠気・のどの渇きの副作用があります。症状を抑える効果の高い薬は副作用が強く、自動車の運転をする場合は服用に気をつけてください。

【ロイコトリエン拮抗薬・トロンボキサン拮抗薬】

鼻づまりに効果がある内服薬。
第二世代抗ヒスタミン薬と併用して処方しています。

【局所ステロイド薬】

アレルギー性鼻炎の症状がひどい部分に直接作用させる点眼・点鼻薬です。鼻に噴射するタイプは「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」のどの症状にも効果があります。
当院では内服薬と組み合わせて処方しています。

【漢方薬】

眠気を出さずに鼻の症状を抑えるのに効果的ですが、体質にあった薬を選択する必要があります。
抗ヒスタミン薬との併用で、鼻の症状をより抑えるだけでなく、 覚醒作用がある薬を選択することで、抗ヒスタミンの副作用の眠気の症状を減らせることがあります。

アレルゲン免疫療法
(減感作療法)

アレルゲン免疫療法とは、アレルギー疾患の病因アレルゲンを体内に投与していくことにより、アレルゲンに曝露されることにより引き起こされる関連症状を緩和する治療法で、アレルギー疾患の自然経過を改善させることが可能な治療法と考えられています。

アレルゲン免疫療法を詳しく

手術療法

アレルギー性鼻炎の手術加療(鼻粘膜焼灼術)には、レーザー焼灼手術、高周波電気やラジオ波による粘膜凝固治療、アルゴンプラズマ凝固法などがありますが、当院では粘膜焼灼だけでなく粘膜下凝固も行える高周波ラジオ波メスを採用しております。

高周波ラジオ波メスを詳しく

抗IgE抗体製剤(ゾレア®)治療

抗IgE抗体製剤治療とは、重症の花粉症で従来の治療で効果不十分な場合に花粉シーズン中に行える治療で、2020年より保険適応にて、12歳以上で行うことが出来るようになった治療法です。
薬剤費が非常に高価であり乱用を避けるため使用には一定の条件を満たしている必要があります。

ゾレア®治療の費用について

投与量と投与間隔によって異なりますが、薬剤費のみで約4,500円~70,000円(3割負担)となります。
高額療養費制度の対象になる場合がありますので、ご加入の保険組合にご相談ください。
詳しくはノバルティスのホームぺ―ジをご覧ください。

ゾレア®治療を受けるための条件

  1. 重症もしくは最重症の季節性アレルギー性鼻炎(スギ花粉症)である。
  2. スギ花粉のアレルギ―検査が陽性だった。
  3. 花粉症の従来の治療を1週間以上行い、効果不十分であった。
  4. 12歳以上で、血清中総IgE濃度が30~1500IU/ml、体重が20~150kgの範囲にある。

ゾレア®治療の流れ

1回目受診
  • 問診及び鼻内所見からで重症もしくは最重症のアレルギー性鼻炎の診断
  • 採血結果がなければ、スギ特異的IgE値、総IgE値を検査(結果は約1週間後)
  • 従来の治療(抗アレルギー薬、点鼻ステロイドなど)開始(1週間以上)
2回目受診
  • 採血結果説明
  • 従来の治療の効果判定、効果不十分であればゾレア®の投与量、投与間隔(2週間もしくは4週間おきに皮下注射)、自己負担額の説明
3回目受診
  • 2回目の受診で治療に対する同意が得られた場合、ゾレア®投与

※主な副作用は注射部分の発赤、腫脹ですが、アナフィラキシーを起こす可能性もあります。

花粉症治療の思い違い

「一発で治療できる花粉症注射」について

きむ耳鼻咽喉科では、「一発で治療できる花粉症注射」と呼ばれる、「副腎皮質ホルモン注射」は行っておりません。
この注射には「持続性ステロイド」が含まれており、耳鼻科学会やアレルギー学会で認められている治療方法ではありません。

民間医療(代替医療)について

花粉症のシーズンになるとテレビや雑誌などで花粉症に効くという霊芝、甜茶、シソ、羅漢果、南瓜種などの健康食品や、ヨーグルト、ミントガム、カフェインなどの一般食品が紹介されています。
手軽さから利用される方もいらっしゃいますが、残念ながら、その多くには十分な効果の根拠があるとは言えません。
やはり、花粉症の治療でもっとも有効な方法は、患者さまの症状がどんな状態かを医師に相談し、医師から十分な治療説明を受けてから、症状に合わせた治療をすることだと思います。

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